2013年6月22日土曜日

フィルター付きベント設備 浜岡4号機で着工 中電

静岡新聞2013/6/15などより
 中部電力は14日、浜岡原発4号機(御前崎市佐倉)で、同日からフィルター付きベント設備を設置する工事に着手したと発表した。2015年3月末を目標に、同様の設備を3〜5号機全てに整備する方針で、工事着手は4号機が初めて。
  フィルター付きベント設備は原発事故時に原子炉格納容器内の気体を外部に排出して圧力を低下させる際、金属フィルターなどで気体に含まれる放射性物質を低 減させる装置。原子力規制委員会が7月に施行する予定の原発の新規性基準では、浜岡原発など沸騰水型軽水炉で設置が義務付けられる
 中電によると、4号機のフィルター付きベント設備は円筒形で、直径5メートル、高さ11メートル、重さは60トンほど。格納容器がある原子炉建屋とは別に、建屋周辺の地下を掘って、設備を収納する専用のベント室を設ける。4号機ではベント室の掘削工事を始めた。
 中電は今月中に3号機でも工事に入る予定で、5号機の工事着手は未定。

注: 東京電力福島第1原発事故を受けた政府の要請で、浜岡原発は11年5月に停止。 再稼働に向け現在、海抜22メートルの防波壁建設など津波対策工事を実施中。この工事は今年末に完了予定で、中部電は当初、地元自治体の同意を得たうえで、年明け以降の早い時期の再稼働を目指していたが、この工事で再稼働は2年後以降になることが確実になった。



再処理工場でガラス固化体製造試験終了  規制委新基準検討

(デーリー東北新聞 201305月28日、同618日より)
2013年1月にB系溶融炉固化体試験を終了し、4月から開始していたA系統の最終試験が終了したと日本原燃が5月27日発表した今後は工場完成完工を目指し国に使用前検査受検を求めるしかし原子力規制委員会は今年12月に策定する核燃料サイクル施設新規制基準に適合するか確認するまで使用前検査を受検させない方針1993年着工から20年を経てやく技術的課題をクリアしたが完工は依然不透明

原子力規制委員会が策定を進める使用済み核燃料再処理工場六ケ所村新規制基準で事務方原子力規制庁は6月17日検討チーム会合で地震対策について原発と同等厳格な要求をする案を提示した年内に策定される新規準で確定すれば再処理工場耐震性や周辺活断層問題が浮上再処理工場本格稼働に影響を与えることになる )

 



もんじゅ未点検新たに2100点 一部に保安規定抵触も

福井新聞2013.6.22などから要約)。
 高速増殖炉原型炉もんじゅ福井県敦賀市原子力機構は昨年11月約1万点機器が点検時期を超過していたことを公表後も規制委検査で新たな点検漏れが見つかるなど安全へ認識低さを露呈していたこれを受け、原子力規制委員会は5月30日再発防止に向けた安全管理体制が整ったと確認できるまで運転再開準備をしないよ日本原子力研究開発機構に文書で命じ事実上運転禁止命令)、こ責任をとって原子力機構鈴木篤之前理事長が辞任した(後任は松浦祥次郎氏)。
その後6月21日、機構は新たに約2100点が未点検状態だったと発表した点検漏れは計約1万2千点となった
さらに付着したナトリムを洗浄する設備機器65点が点検間隔が28カ月以内だった点検期限記載に不備があり昨年12月に期限を超えたことが規制庁調査で分かり、20日までに点検を終えたが保安規定違反に当たる恐れもあるとい
また、規制委は、6月中〜末、外部専門家による「もんじゅ」敷地内の活断層調査を行う予定(関西電力は、すでに8断層は活断層ではなく、近隣断層との連動性も否定する報告書を提出している)。仮に活断層と判断されるようなことがあれば運転再開は極めて難しくなる。